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稲作情報 2019.07.05

たむらの稲作情報 第5号

向こう3か月の降水量は、平年並か多いでしょう。
7月は、前線や湿った空気の影響を受けや すく、 平年に比べ曇りや雨の日が多い見込みです。
いもち病と斑点米カメムシ類の薬剤防除を徹底しましょう。

1. 斑点米カメムシ類の防除について

・本年も畦畔のすくい取り調査で、 斑点米カメムシ類が平年より 多く発生していることが確認されています。

【出穂前の管理】

畦畔・農道、 雑草地の草刈りは、 出穂期の10日前(7月20日頃)までに終了しましょう。

水田内のノビエ、 ホタルイ、 シズイも斑点米カメムシ類の繁殖場所になるため、 残草に留意しましょう。

【出穂以降の管理】

・斑点米カメムシ類の散布剤による薬剤防除時期は、「穂揃いから7日後(乳熟期)」と「その7〜10日後」の2回散布が基本です。

・カメムシに登録のある箱施薬を使用している場合で も、 カメムシの発生が多い地域では、 上記の2回目の実施時期に追加防除を行いましょう。

斑点米カメムシ類に効果のある農薬一覧

農薬名 10a当散布量(使用液量) 使用回数 使用期間
kg/10a
スタークル液剤10 ※ 1000倍(60〜150L) 3回以内 収穫7日前まで
スタークル液剤DL ※ 3kg 3回以内 収穫7日前まで
MR.ジョーカー粉剤DL ※ 3〜4kg 2回以内 収穫7日前まで
スミチオン乳剤 1000倍(60〜150L) 2回以内 収穫21日前まで
スタークル粉剤 3kg 3回以内 収穫7日前まで
キラップ粉剤DL 3〜4kg 2回以内 収穫14日前まで

※蚕毒が強いので、 使用可能地域を確認の上、 使用しましょう。

2. 中干し後の水管理について

・中干し後に湛水を続けると酸素不足により根腐れを引き起こすことから、間断灌漑により、水分と酸素を適度に供給します。
ー方で、幼穂が生育する時期でもあることから、低温、干ばつに注意が必要です。

・穂ばらみ期~開花期は、水不足とならないように湛水管理を基本とします。

【低温対策】

出穂15〜10日前頃に低温が予想される場合は、できるだけ深水(理想:15cm以上)とし、幼穂を保護しましょう。

3. 穂いもちに注意しましょう

・気象予報では、 7月は降雨が多い予想のため、いもち病の感染に好適な気象条件が続くことが予想されます。

・穂いもち病対策は、発生前の防除が原則です。 下記の薬剤を参考に防除しましょう。
コラトップ粒剤5/コラトップジャンボP (いずれも出穂15〜10日前)

・いもち病が常発する水田や、葉色が濃く繁茂している水田では、よく観察し、葉いもちが発生している場合は、散布剤(例:ブラシン粉剤DL)により追加防除しましょう。

参考
穂いもちは、出穂から出穂後2〜3週間以内に感染すると大きな被害が発生します。
また、穂いもちは、感染から病斑形成までの潜伏期間が2〜3週間と長く、穂いもちの発生が認められた後の防除では防除適期を逸している可能性が高いことから、予防防除が重要です。

4. 紋枯病について

・近年、 紋枯病の発生が拡大する傾向にあります。

・紋枯病が前年発生したほ場では、本年も発生するリスクが高いことから、防除を行いましょ う。

モンガリット粒剤(出穂28〜14日前、 収穫45日前まで)
リンバー粒剤(出穂30〜10日前、 収穫30日前まで)

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被害の多い斑点米カメムシ類のアカスジカスミカメ(成虫、体長約5mm)被害の多い斑点米カメムシ類のアカスジカスミカメ(成虫、体長約5mm)
斑点米カメムシ防除の基本斑点米カメムシ防除の基本
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