
浪江町の花木栽培農家 クリスマス需要に応え出荷作業最盛期
当JAふたば地区の浪江支店管内で、クリスマスの飾り付けなどに使われるコニファーなど、枝物の栽培農家が出荷作業に追われています。浪江町小野田地区の小野田浩宗さんは約2.8㌶の圃場で10品目16品種の花木を栽培しています。
小野田さんは震災前、水稲や切り花の栽培を30年ほど続けていましたが、東京電力第1原子力発電所事故により営農の中断を余儀なくされました。その後、営農再開にあたり自分にとって最善な栽培を模索し、花木に着目。茨城県の枝物生産者と交流しながら2018年に営農を再開しました。
小野田さんはブルーバード、ブルーアイス、ヒムロ杉の3品種のコニファーを約80㌃の圃場で栽培しています。クリスマスの需要が高まる時期に向けて、今年は本格出荷がはじまる前の10月中旬頃から市場へ少量ずつ出荷し、取引先へPRを仕掛けた結果、昨年度よりも売り上げを伸ばしています。
近年、枝物の需要が伸びていることについて、小野田さんは「需要が高まるにつれて、枝物も品質が求められる時代に変わってきている」と話し、購入者が求める規格を提供するなど他との差別化を図っています。
小野田さんは「営農再開し6年目。この土地に合った品種が分かってきた今、農業再生に向けた第2ステージに入った。今後は花木栽培にゴールはないという意識を持って極めていきたい」と意気込みました。