キッチンカー事業で移住促す 田村市キッチンカー移住チャレンジ

 東日本大震災以降、人口減少が課題となっていた田村市は、同市への移住促進と、同市産農産物を使用したメニューの販売により地元産農産物の魅力発信につなげることを目的に、2022年度から「福島県田村市キッチンカー移住チャレンジ」と題したプロジェクトを実施しています。
 同プロジェクトでは、同市に移住してキッチンカービジネスでの起業を希望し、同市内に5年以上継続して居住が可能な人を対象に、キッチンカーの調達や出店場所の紹介、保健所への申請手続きなど、開業や運営に関する支援を行うほか、移住に関する補助事業を紹介するなど、移住のサポートを行っています。
 同事業や移住の相談窓口の開設により、2021年度から2024年度までに72世帯139人が移住しました。
 同プロジェクトでは2024年度までに全国から24件の応募があり、現在4件を採用。同プロジェクトの担い手とその家族18人が移住しました。
 2023年に移住してきた渡邉輝さんは、同市都路町の名産であった竹炭を使用した黒いハンバーガーを販売しています。ハンバーガーには、地元パン屋協力のもと作られた竹炭入りのバンズと、地元精肉店のパテ、地元産農産物を使用。渡邉さんは「田村市に来て色んな人に出会えた。出店していると地域の方が声を掛けてくれるし、担い手同士の関係も良い。皆で協力して福島県や田村市の農産物を全国に広めていきたい」と話しました。
 同市総務部企画調整課の渡辺雅也副主査は「全国でも珍しい取り組みであり、田村市産農産物のブランド力強化と同市のPRになっている。担い手の皆さんには、さらなる事業の展開を期待している」と話しました。
 同事業は今年度で一度締切となりますが、相談は現在も受け付けています。お問い合わせは、田村市総務部企画調整課、(電)0247-61-7615。

  • 取材を受ける渡辺副主査
    取材を受ける渡辺副主査
  • ハンバーガーを販売する渡邉さん
    ハンバーガーを販売する渡邉さん
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