農家の労力軽減に向けて 犬型四足歩行ロボット実証検討へ

 地域社会での人手不足が深刻化する中、段差や傾斜地などを自由に動き回ることができる犬型の四足歩行ロボットを活用しようと、いわき市で実証実験の検討が始まりました。同市では農家の高齢化や人手不足の解消を図ろうと、圃場など農業現場での活用を検討しています。
 同市の根本大我さんの圃場で4月9日、米ボストン・ダイナミック社が開発した四足歩行ロボット「SPOT(スポット)」を使った実証圃場検討会を行い、「SPOT」の日本総代理店である㈱東北エンタープライズや、日本IBM㈱、福島県、同市、当JAが参加しました。
 根本さんの圃場では傾斜地を利用して梨を栽培しており、果実をコンテナに入れ、人力でトラックに運ぶなど、重労働が課題となっています。「SPOT」は、遠隔操作や事前に設定したコースに基づいて自走します。足元が不安定な傾斜地や小雨でも走行することができ、収穫場所とトラックを自動で行き来しながら、梨の運搬作業を行うことが可能です。農家の労働負担の軽減のほか、自律的にバランスを取って走るため、梨を傷つけずに運ぶことへの期待が高まっています。
 今後も同市では圃場など農業現場での実証実験に向け、検討を重ねていきます。

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